救世主/山崎 風雅
今
ここ
自分
俺が自由にできることさ
確かに俺はスーパーSが強いかもしれないな
こうあらねばならぬ
こうしなければならぬ
そんな想いが強いのは確かだよ
誰からも好かれ
誰からも喜ばれることなんて無理なんだよな
俺の脳髄は時に悲鳴を上げる
データフォルダがいっぱいで
処理できないように
友人達のSが俺を苦しめる
苦しめる
誰にも邪魔されず
誰にも迷惑をかけないなんて無理なんだよな
生きることに執着なんてないけど
だからって諦めてるわけじゃない
俺の友達は近所の公園に立ってる大きな楠木だ
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