私的「詩とは何か」/青色銀河団
ところが、三連の一行目の
あなたのやさしい眼のなかにある涙
これはあくまでもぼくの感覚なのですが、「あなたのやさしい」はふつう「眼」とはつながらないと思います。「眼」は眼球を意識させ、やさしい眼球という表現がちょっと奇異な感じがすると同じ感じがします。そして「のなかにある」にもひっかかります。説明しにくいのですが、「あなたのやさしい眼のなかにある」と読んできたら、何かある面積のなかの小さな一領域をイメージします。でもふつう涙は眼の表面を覆っていますし、頬を伝い流れてこないと視覚として認識しません。だから「あなたのやさしい眼のなかにある」という小さな面積を特定する表現と「涙」という
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