火葬/快晴
 
誰か私に少しばかりの
愛と痛みを与えてはくれまいか
ちくりと刺すような愛と痛みで
この眠った心を蘇らせて

背負いきれない宿命を
投げ捨てて森を駆けても
方角さえも掴めずに
結局どこにも居場所は在らず

だって私は壊れた人間
たまには毒の一つや二つ
目には目を 歯には歯を
そして毒は毒で制するのだよ

いつか誰かが小さな声で
私の血を汚れていると嘲笑(わら)ったが
それならここで証明しようか
誰もが罪深き存在であることを

流れ出した赤い血は止めどなく
白紙の上に消えない文字を綴ってく
そしてそれを絶望という名の丘で
希望と共に燃やしてはくれまいか

戻る   Point(4)