ひかりの雫(二十)/
信天翁
宅地がいつのまにか更地になり
売地の立て看板が寂しそうに立てられた
そして
まもなく枯れ尾花が群生
看板は色あせ 住宅地はただの原っぱとなっていた
その一画だけに漂う ひかりの雫とつむじ風
それは
わたしの半生にからみつく
にびいろの四次元そっくりにおもえた
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