押入れインディアン砦/銀猫
 
O・・・・・
  HOWOOOOO・・・・・

雄叫びも勇ましく
羽根飾りの付いた槍も鋭い
酋長が聞き取れない奇声を上げると
一斉に彼らは突進する

保安官に勝ち目はあるのか?
残りの銃弾を数えて
(ひとりずつ確実に倒さなくてはならぬ)
(神よ)
(天よ)
(我に味方したまえ、我に力を!)
銃爪を引く!

  WHAOOOOO!
  WHAOOOOO!

  BAGOOOOON!!
  ZUGAHAAAAAN!!

四畳半の砂地にインディアンは次々に沈む
夕陽と同じ色の血が流れ
金星が瞬き始める頃
ようやく静寂が戻った

二の腕にバンダナを縛り
[次のページ]
戻る   Point(17)