60億人分の湿った脳細胞の囁き/虹村 凌
 

抱擁を接吻を騎上位を

僕が殺した人々
僕が傷つけた人々
否定されたまま変わろうとする人々
もう手遅れだと気付かない人々
心なんかとっくに売っ払っちゃった
もう嘘の行間だって見えやしない

点数がつけられるよ
走査線の向こうから点数が言い渡されるよ
評価しようともしないのなら
過剰補給だけしてればいいのに


(あぁ…いつかちゃんと言うから。君の目を見つめて言うから。)
(それは…あぁ、それは次に会う日じゃないかも知れないけれど。)


僕の言うことをこうやって見ているだけで
共感なんてちっとも出来やしないだろう?
誰にも没収できないたったひとつのナイ
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