60億人分の湿った脳細胞の囁き/虹村 凌
十代の頃に大事にしていた気持ちが
今となってはどうでもよくなってる
走査線の向こう側に記憶を切り売りして
煙草の煙に笑ってる
目の前で誰かがこの手で殺されていく
みんな見てみぬ気にしてるフリのフリ
こうやってガン細胞は増殖してくの
そんな事を言う君には
その代わりにスペシャルデリヴァリィを
抱擁と接吻は正常位を
スペシャルデリヴァリィをあげるよ
君のスタイルには価値がありそうだから
僕のスペシャルデリヴァリィをあげるよ
この孤独な道を少しでも楽しくさせようよ
僕が嫌いだというなら僕を保証してよ
僕が好きだと言うのなら
君のスペシャルデリヴァリィをおくれよ
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