ピラニア/「Y」
りしていたが、部屋の中の空気は、だいぶ熱を帯びたものになってきていた。僕は息を止めて、上下から挟み込むようにしてピラニアを掴んだ。持ち上げた両腕を水槽の上まで持っていき、投げ入れるようにして水の中に戻す。ピラニアの胴体に付いていた僕の血が煙りあがり、水の中を薄茶色に染めた。そしてそれは、あっという間に水中で溶けて消えた。
水の中のピラニアは、胸鰭や尾鰭を、悠然と水の中で揺らめかせていた。ついさっきまで床の上で苦しんでいたことが、嘘であったかのように……。ピラニアを眺めているうち、ようやく傷口に痛みが訪れた。僕は再びベッドに入るまでに、4枚の絆創膏を使った。
週末、僕は近所のホームセンターへ
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