黒猫の星/水在らあらあ
 
よりも遠いぜ
何枚も重ね着するから

向き合う表面温度が高まる現象のことだ
光度曲線は複雑になって
てのひらの 荒れた肌と
足のつけねの くびれた宇宙

その瞬間の君の回転速度に
冬の夕方
僕はひきつけられ

(どうして僕の銀河だけが他の銀河よりも嘆かなきゃいけないのか)

そして客星があらわれ
君は
柔らかな黒い毛玉の星になって
その隣に寄り添う 


遠ざかって 遠ざかって さらに動かない
遠ざかって 遠ざかって さらに動かない




?.

それでどうなるのって
どうするのって
君は尋ねた
それを

ずっと
考えている 
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