祈り/
ごまたれ
いつか投げ捨てた祈りを
今更泣きながら探すあなたを見て
僕はただ物音をたてずに遠くから眺めていた
優しさが欲しい と
激しさも欲しい と
あなたは何度もわめいていたから
そんなもの持ち合わせていない僕は
ただ ひたすら遠くで見ていることしかできない
だからせめて
あなたが光あるほうへ歩いていけるよう
僕は祈りたいのだけれど
きっとあなたはまた
その祈りを投げ捨てては
泣きながら探すのだろう
戻る
編
削
Point
(5)