太陽が喋った/杉菜 晃
―冬が来る前に一同集って
旧交をあたためようぜ―
Zからこんな招待状が舞い込んで
まあ、行ってみるか くらいの気持ちで
出かけていった
Zは中学時代の番長で
苛めっ子だった
俺はいつも苛められっ子
そんなわけで
大学に行ってからは
空手部に入って腕を磨いた
仮想敵としていたのは
いつもZ
おまえにやられていたおかげで
俺も腕が上がったぜ
奴の腹を鍛え上げた手でぽんと叩いて
言ってやるつもりだった
奴のマンションに来て
豪壮な造りに
むらむらと頭に血が上る
これを皆に見せびらかそうとしたわけか
しかし建物に空手を振るっても
こちらが傷つくだ
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