誰の為でもない唄。/狠志
 
溜め息が、白くカタチに残ってた。

長袖のシャツでも、寒いなって感じてた。

あぁ、もうこんな時期なんだな。

この時期は、何だか良い思い出はなくて。

ひとりぼっちで、淋しがってた。

今年も、また。

夜の公園で、ぽつりと唄ってる。

誰も聴かない、聞こえない、唄。

ね、聞いたことないよね。


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