冷たく優しい水と/
結城 森士
三日月から
雨が溶けて
流れていく
水溜りに歪む笑顔
闇に照らし出された
白い悲しみ
電燈が点滅を繰り返している
少しずつ遠ざかっていく感情
(聞こえないよ・・・)
銀色に煌いた花びら
僕に優しく降る雫か
黄色い 光 か
捨てられた空き缶
電燈の下のホウキ
白い曲線が
僕を描く
紅の傷跡が
夜空を流れていく
月影に咲く花
夜に沈む街
電燈の点滅
そして何も無い
(誰も)
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