しのれきしをあたらしくつくるために、または「ことしいちばんさみしかったこと」の国際的な変奏/イダヅカマコト
しがうまれたころから
ぼくらのことばはこきゃくだいいち
あまごいしてあめがふらなければ
ぼくらはころされてきたのだから
いちばんゆうめいなひとのなまえくらいしってくれなきゃ
おまじないすらとなえることができない
「たにかわしゅんたろう、だれ、それ?」
「それきっとしじんだよ、あたしほんけっこうよむもの」
ってくらい
人はしをしらないでいられる日本は
もうすでに国民的なしじんということばをひつようとしていないということ
国から石をなげられるのは
フランスW杯で成田空港で卵を投げつけられた城にあるのであって
ことばには
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)