「図書館では お静か に。」/
竜一郎
言葉は音を伴う。
ちいさな音は大きな音に呑み込まれて、ちいさな言葉は擂り潰されてしまう。
耳を澄まさなければ聞こえない、そのような叫びがあるのだ。
大音声のなかで生きるしかない世紀に、沈黙は余計なものと映るかもしれない。
しかし、ときには黙して待つことしかできないのだと、いつかに知る。
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