私は私になる/ぽえむ君
いつも定められた電車に乗って
東の朝日を窓から浴びる
電車を降りれば
眩しかったことを忘れている
私がいる
いつも決められた時間割に沿って
前の黒板を席から眺める
授業が終われば
わからなかったことを忘れている
私がいる
いつも通ってゆく道を歩いて
西の夕日を背中から浴びる
家に帰れば
今日が昨日と同じことに気づかない
私がいる
いつになったら
私が定めた電車に乗り
私が決めた予定に沿って
私の通るべき道を歩めるのか
見上げた星に向かって
私が私になる瞬間がある
いつも空は東から西へ
でもわたしは
それだけでは終わらない
私は私になる
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