希望の光/チアーヌ
他人がわからないのは重々承知でも
あなたのことはちょっとわかる気がして
だから絶対に踏み込めない壁を感じて
そう思いながらも同じ電車に乗っていたいような
そんな気がして
終電逃したかなって思うときも
光が向こうからやってくる
夢を見る
もっと会っていたいよ
この世が終る時まで
本当は
結露した窓ガラスに
指先でそっと書くメッセージ
そこからのぞいたら
遠くに走る電車の灯り
弱虫なわたしを笑って
踏み込んで血を流しても
もう何も生まれないと
知ってしまったわたしを笑って
どこにも行けないわたしを笑って
失えないわたしを笑って
歯車にしかすぎないわたしを
あなたは笑って
あなただけは
あなたを失う時は
わたしも失うから
ぼんやりとした光
結露の向こう
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