無題 1/
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「夜空の星の数が素数であることをこの天体望遠鏡で首尾良く証明し得てもさ、結局ぼくが星になったり、あるいはだれかがもう星でなくなったりすれば、素数じゃなくなるんだ」
「割り切れないものだね」
「でも――と言葉を継いだ――ふたりとも星になれば、+2だから双子素数になれるかもしれないよ。それに、ほら、一人では素数になれないわけだし。そういう決まりだもの」
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