ミッシェル/キメラ
 


水輪くるくる廻す
小春のきまぐれ
金粉は乱射を
泳ぎきり
ヒバリの墜落に
透明を繋いだ
柔らかきくちづけも
いつしか

斜光貫かれ
ひたむきと微熱
すぐ
もうそこまで
流纏した
曇りぞらを
よこがおを
拭いきれず

ねぇ急に
うごかないで
ひどく気になる
絡むピアノ線の
水晶巣でふたつ

耳から
いのちつくった
心尽くし風ふいた


ミッシェル
いつもあなた
恋人の顔
きまぐれな
背景を白い鏡に
うつすの

ミッシェル
どうにもあなた
恋人の顔
帰れないほどに
いつだって
ねぇ


子供のあの目で
ぼくを傷つけて




戻る   Point(4)