創書日和「流」 たどりついた/逢坂桜
 

     夢はまっくらだった

     時折水面が光る

     あぁ、川だ

     笹が沈みきれず、流されてゆく

     ・・・短冊になにを書いただろうか

     「っ」

     天井は淡いオレンジ色に染まっている

     彼の腕ごと、私の体の上に落ちたから、眼が覚めた

     はじめての体温と、内側にこもる熱

     この人にたどりついた、と思った
 
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