あめのあと/キメラ
ほんのりあまき内在にひろがり
くうかんのふちに輪舞するはもんを
凍ったひとみでいつまでもながめていた
ひるがえす そのひどくやつれた鋭角に
うらぶれる一閃のかぜ 死といわれるものやら
うっすらひとつ灯 なにかの色火がともる
亜響フィトクロム ゆめのあとにくぐらせ
暗いくらい日本歌謡オルゴールがわたしを燈籠にする
なにひとつの あかるいとしるものもなく
ゆるやかな光波の偏光 オリオンが媒介したあしもとに
ほしのかけらを砕いてとかす
とうめいがふれてくる
もしも ゆるされることがあるなら
それはきっとあなたからもたらされた
青い鳥のためいき かわされたや
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