百合/e R i
 
をした、光になった。
輝きが命の重さだとしたら、それは、もう、

ねぇ、

問いかけた先の季節が留守番電話。
機械音、無機質な、女の声、響く、フローリングの大地。
逆戻りは出来なくなった、いつから。
不器用になった、CDコンポ。

いつだってそう、今年も冬だ。
誰かが泣いて、カラスが鳴いて、雪が軋んで。
黒い服を纏った、地下鉄の喧噪には、
悲しみなんかこれっぽっちもわけてあげないから。

百合がかさりと匂いを連れて、悲しい気持ちだけが、のこった。
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