おさかな/山崎 風雅
 

 頭が数字でいっぱいになると
 詩が書けなくなる
 
 不満が解消されて
 悩みがなくなると
 詩が書けなくなる

 人に伝えたいことなんてないときには
 詩なんか書かなくていいのかな?
 
 雑音だらけの世の中で
 一筋の光が照らすなら
 それを信じればいい
 
 今の僕を支えてくれてるものに
 感謝するよ

 僕は充分満たされている
 ありがたい

 季節は僕に微笑みかけるし
 秋の風はやさしいし
 シニカルな気持ちもおきない

 友達にはそんないい加減でいいのかと
 諭されたけど
 今の僕に必要なものは
 充分な休息と充分な栄養
 そしてささやかな愛

 快感に溢れる秋の空の下
 自由に泳いで渡っていこう


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