苺ジャム幻想/たもつ
 


夜の明ける頃
苺ジャムの小瓶を積んだ船が
幅広の海へと出港する
その間にも
私たちには忘れていく言葉があり
その言葉を思い出すために
また忘れられていくものがある
産まれてきたしまった
と言う子らにも
幻想とは違う幾ばくかの
幸せを届けてあげたい



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