#2006.06〜09/石畑由紀子
 


名、をつけて、指間からこぼれ落ちる、もの、そこまで愛せ、そこまで愛せ、よ、


彼はいろ我はひかりか 赤青黄おなじ要素で対極に立ち


半分の顔で笑みたるその闇が満ちて怯えん君温けども


帰っても帰ってもまた停泊所 甘き臍の尾噛みしだく夢


水底となれる美しき彼(か)の肉体よ 連鎖に焦がれ魚を食す



「あ」から「を」の過程で無風となれる我叱れ 真空の「ん」に立てる君




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