創書日和「流」  流して、流れて/逢坂桜
 

     水に流すは あなたのいたみ

     流して晴れぬは わたしのおもい

     春なら雛に のせましょか

     夏なら精霊に のせましょか

     秋なら紅葉に のせましょか

     冬なら雪に のせましょか

     あなたはどうぞ、流しなさい

     水に流して忘れなさい

     わたしのことも、忘れてね

     そうしていつか「はじめまして」と言いましょう

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