うつくしいせかい/
キメラ
い
うつくしいものを
いくつか届けたという
うつくしいせかい
熱がある緩やかな風色で
うつくしいうたうまれた
くちびるがさね
大切にしたいって
思ったこと
とばり
厳かなカーテンが
ずっくりと隠し始めるまえに
どうしても
君に伝えたかったこと
夕焼け空のとなり
けらけらと
ふたつ
寂しげな影法師がのびる
どこにも
帰る場所なんてなかった
それだけ
それだけの茜色に
あんなにも
なみだがあふれたこと
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