めぐりあい/キメラ
満ち欠け体温に揺らぎ
天辺から途切れる
あなたのような電燈が
バチバチと胸を焦がし
歪んだ季節に羽化しました
明け方の冷たい窓外で
燐粉を降らせたデッサン
レースから特有の孤光
まるで押し黙りながらも
太陽から生まれた幼子の顔で
切なく通念の銀埃を照らします
思えば随分不埒に生きたものだ
指を掻き毟る
甘い夏の木漏れ日は
イメージより早く溶けあった
二個の若輩
足取り緑の園
ひかりの洪水とめどなく
遙彩が融けた月光
秘密をうちあけながら
眠っていたのでしょうか
面影が香り
真剣な世界に知らせた
あの高鳴りを奪ってほしい
ああ
もう一度
めぐりあい
無理していた
足元に解らせた
失くしてしまった灯りが
力尽き
ふたたび甦る
言葉なんかいらない
あなたを感じたならいつでも
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