孤独な逃走劇/虹村 凌
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死んでしまった学生達には間に合わなかったけれど、
もしかしたら、他の誰かが死ぬ前に間に合うかもしれない。
今、死のうと思っている人間に思いとどまらせる事が出来るかも知れない。
だから、発信し続ける事に意味があるんだと思う。
イジメられても学校に行き続ける、
その心の誇り高さは認める。俺には出来ない事だ。
でも、「明日になれば変わるかもしれない」と言う、
希望的観測は何ももたらさない。
だから、逃げる事をわからなきゃいけない。
そう、イジメから逃げる事は恥じゃないと、
負ける事じゃないと、教えなきゃいけない。
抗えないなら逃げるしかないんだ。
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