「退屈が僕を殺す」/ベンジャミン
退屈が僕を殺す
単純なことほど難しく
複雑なことは解らない
無器用なことを言い訳にしながら
今、退屈が僕を殺そうとしている
出来ることと出来ないことの境目には
いつも壁があるから
僕は仕方なく空を見上げるんだ
そして今
退屈が僕を殺そうとしている
落ちようのない深さから
ようやく這い上がり
地上を見渡せば
そこには数しれぬ落とし穴がある
恐怖を言い訳にしながら
今、退屈が僕を殺そうとしている
届かない手のひらの隙間から
希望のような光が溢れてきても
それは眩しすぎて
思わず目を閉じてしまう
そして今
退屈が僕を殺そうとしている
生きていることを自覚しながら
生きることは難しい
退屈が僕を殺す
いつか必ず
退屈が僕を殺す
僕は生きていることを自覚しながら
見上げた空に探している
言い訳にならない現実を
そんなときに限って
悔しいほど綺麗な空がある
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