十六夜の。/深月アヤ
 
怖いほどの輝きを纏った
一日遅れの待ち人が来る

懐かしさに言葉をなくす…

私はすでに空っぽで
あなたの全てを受け入れられる

一年の穢れ
妬み
悪意の数々が

その光に浄化され消え去る


遠くで何かが呼んではいても
溶けるほど魅惑的な声色にも
感じることはない無音のひと時

ただ今が長く続けと
頭を垂れ瞳を閉じ 願うだけ


今、あなたを全身が受け止めている

慈愛に満ちた
白い天使の手のような 月の光
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