十六夜の。/
深月アヤ
怖いほどの輝きを纏った
一日遅れの待ち人が来る
懐かしさに言葉をなくす…
私はすでに空っぽで
あなたの全てを受け入れられる
一年の穢れ
妬み
悪意の数々が
その光に浄化され消え去る
遠くで何かが呼んではいても
溶けるほど魅惑的な声色にも
感じることはない無音のひと時
ただ今が長く続けと
頭を垂れ瞳を閉じ 願うだけ
今、あなたを全身が受け止めている
慈愛に満ちた
白い天使の手のような 月の光
戻る
編
削
Point
(3)