永遠/キメラ
 


相反する心情を瘠せた天秤に揺らし
語り始めの薬指が気だるいエレジーを集めた

訪れの春 もう10年も前だったか
遅れた控えめとセンテンスは
8年前には歪めながら
飲み干す牛乳瓶の翳しのように
無責任な時節をしがみ付けた

永遠についての確固たる道標
散り散り
乾いた風にも馴染まず
たくさんの手記の中じっと押し黙る


“間違えただけ”
そうなのだろう


画集の数ほども積み上がるわけ
軽い嘲笑のような日々に耐え難くも
いつしか
消え逝く面影を数分で呑み下しては
不幸なんて云う
実直な死やらカタルシスを
稀な宝石のように繋ぐ


“間違
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