自戒/霜天
 
   は忘れたくなる。


   誰か
   聞いていますか
   側にいますか
   繰り返す日は遠く
   私は止まるか


   すべて、すべてを欲しがるから、
   なりそこないの夢を抱いてばかり
   で。抱えた足は重すぎるから、重
   量超過と追い出される箱の部屋。
   ありふれたキッチンに玉葱を置き
   去りにして、私は止まろう。待ち
   わびた人は、遠くなる声を持って
   いる。幾通りと道を削って、後に
   続いて欲しいと願う。誰かが忘れ
   た花言葉は、誰のために祈るだろ
   う、こんなものだろうと、手を振
   る世界の
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