Let it be/古河 セリ
異国の風が海原を越えて
俺に吸い込まれ膨張する
暁の光が屈強な雨雲にさえぎられ
細やかな雨が、露とざす街へ静かにささやいて
永遠を
嵐のような
俺の歌は空に拡がる
届かぬ願い抱えた少年の眼差しが訴えてくる
ただ一本の視線を
心の中の闇の海へ置いて
埋マラナイ、ココニハ何モナイヨ、
ママヲカエシテ、生キタイヨ
少年よ
乳房よりも偉大な
神様よりも偉大な
唯一無比の存在を証明しなよ
俺ははいるから
闇女も連れて生きなよ
河底に横たわる影姫を知ってるかい
南へ南へ流れて漂って
そして水鳥の群れをいつも抱きしめている
そんな強くて優しい、お姫様さ
一緒に鑑賞しに行こうか
視線の上に、俺と同じ空と海が広がっているよ
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