郷愁のカリンニコフ/
atsuchan69
のエピソード
細かな溝に針をおとすと、
前世紀の機械が郷愁のメロディを奏ではじめる
たった今、何かが終わろうとしていた
もしも大切な思い出が、
一瞬のうちに壊されてしまっても、
君の笑顔だけは忘れずにいよう
すべては、木々の葉が色づくように移ろい
晴れわたる空へ凛々しく立ち昇っては、
やがて消えてゆく
儚い、幻。なのだから
重い樹脂の円盤がいつまでも回りつづける
君と住む、永遠の部屋の片隅で
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