豊穣な三遊間/
たもつ
らない
ファースト、ああ駄目だ、トンボを見つけて嬉々としている
仕方なく走ってマシーンのスイッチを入れる
カキーンといい音が響いて打球は右中間に
白球を追って走る走る
花粉症だったことを思い出して
涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃになる
俺はこんなことをするために華の大都会にきたんじゃない
そう思いながら「コメオクレ」と田舎の母親に電報を打つ
もうあまりに卑猥すぎて三遊間の話はできない
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