雨降り十五夜/
LEO
今宵十五夜の月を
楽しみにしておりましたのに
朝から硝子窓を濡らす雨は
一向に止む気配を見せません
花器に
手折った数本の芒と一枝の萩を
無造作に入れ
恨めしげに外を眺めておりました
さらさら
さらさらと
背後に動く気配を感じ
見れば
硝子を伝う滴が
外灯に照らされ
影となって
部屋の壁を流れるのでした
外は雨、
硝子の雨、
私に雨、
流れる時間を目で追って
それもまたよいように思え
芒と萩を見やってから
静かに瞼を閉じました
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