ひかり/
吉田ぐんじょう
国営放送の請求書が
ひらり
と郵便箱に滑り込む頃
誰かの忘れ物が
公園の隅で
しゅか、しゅか
光る
睫毛に引っ掛かる
砕けた陽射しはもう
夏のように
貪欲ではなくて
握り締めた領収書は
たましい
の形を成し
かさかさ
するから
つめたくて
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