新しい靴/山崎 風雅
約束なんてしてないけど
あなたに会いたいから
親には禁じられた扉を
開いてみようと思った
時のいたずらは
季節の変わり目には
必ず現れて
僕の頭をグレーに染める
新しい靴を買った
ふさわしい道を歩く
ふわふわと歩く
皆とは違う道
みっともないのは
百も承知
おかまいなく
僕は僕でしかいられない
独りでも二人でも
どこにいようが
いくつになっても
僕は僕
ひらりと時代の風を纏って
新しい約束の地に降り立つ
新しい靴をはいて
希望の紐をしっかり結ぼう
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