蛇行/
千波 一也
無理のないかたちにこそ
豊かな意味は
あるだろう
ごらん、
人それぞれにひたむきに
異なり続けてゆくかたわらに
花は揺れて咲き誇る
かならず
決意も希望も情熱も約束も
人それぞれの
てのひらのなかで
夕焼けいろの流れを為して
あすへの想いに
ひとつとなる
人それぞれに歩みは異なり
人それぞれの蛇行のあとには
気まぐれな風が
降りるだろう
ささやかなものたちを
ささやかに奏でながら
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