昨夜連詩に参加して/佐々宝砂
 
昨夜連詩に参加して、私は不意に気がついた。私は七五で暮らせると。七五でしゃべっていられると。気がついたらばおしまいだ。浮かぶ文章みな七五。それでこの文、ごらんのとおり、ずっと七五で書いている。続けることは簡単だ、難しいのはテーマの方だ。七五で文をつなげれば、ただそれだけで詩になると、そんなことなぞないはずで、ならばこの文この七五、いったいこれは何なのか。散文なのか韻文か、はたまたただの垂れ流し?

七五はひとつの型なので、型を覚えりゃ簡単に、続けてられるいつまでも。そもそも昔のひとたちは、語りものとて七五調、歌舞伎浄瑠璃義太夫と、みんな七五で唄ったものだ。七五で唄うは楽なもの、難しいのは七五か
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