手放すほど詩は近くになくて/umineko
 
でしょう?そこがすごい。
そこまで愛していたんだ。

あんまり、思ったことないんだよね。詩を手放すとかどうとかって。そりゃ書けなくなったらしょうがないやって、そんなふうに思ってる。でも、それは「詩」の神様から見放されただけだ。自分からじゃない。

彼女がさ。真剣に詩を愛し詩から愛されていたさまがよくわかる。
じゃあ自分は?って問われた時に。私はただ、うつむくだけだ。

詩から離れなくちゃいけないって。私に思える日は来るのだろうか。そもそも私は、「詩」から愛されているのだろうか。ただ「詩」のかたちを借りて、片想いをつづってるだけかもしれないな。

「詩」から愛されてはじめて、私に選択権が来る。それまで長い徐行が続く。これがずーっと徐行だったら、ちょっとやだなあって、少し思う。

でもさ。こんな声も聞こえくる。

(アートはみんな、片想いだよ)、と。
 
 
 


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