罪なき人々/山崎 風雅
 

 涼しげな風に吹かれて冬の到来を予感させる
 いつも僕はここにかえってくる
 道端に転がってる滑稽で憎めない話
 拾いあげて化粧をほどこす

 通りがかった公園では
 紙パックの焼酎を端に置いて
 子供達を肴にのんでるおじさんがいた

 子供相手に癇癪を起こすお母さん
 子供は健気に言うことをきく
 逆らう術をまだもってない

 衰えしことに罪はない
 幼きことにも罪はない

 誰もが孤独の道を進む
 孤独の夜があるから
 太陽の日差しをありがたく思う

 明日から秋祭り
 子供は眠れずに明日を待っている

 

 
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