罪なき人々/山崎 風雅
涼しげな風に吹かれて冬の到来を予感させる
いつも僕はここにかえってくる
道端に転がってる滑稽で憎めない話
拾いあげて化粧をほどこす
通りがかった公園では
紙パックの焼酎を端に置いて
子供達を肴にのんでるおじさんがいた
子供相手に癇癪を起こすお母さん
子供は健気に言うことをきく
逆らう術をまだもってない
衰えしことに罪はない
幼きことにも罪はない
誰もが孤独の道を進む
孤独の夜があるから
太陽の日差しをありがたく思う
明日から秋祭り
子供は眠れずに明日を待っている
戻る 編 削 Point(4)