秋の一葉とあらまほし/
ぽえむ君
秋の深むる道すがら
吹かれ漂ふ紅葉葉の
言(こと)に出づとはあらずとも
心鎮むる文となる
風の流るる草の野に
そよめそよめく薄穂(すすきほ)の
波を立つとはあらずとも
心溺(おぼ)ほる海となる
空に出でたる夕月夜
赤に染まるる銀(しろかね)の
山は見ずとも夜の空に
秋の一葉(ひとは)とあらまほし
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