聞き役/暗闇れもん
 
私はよく自分の衝動をとめたり、理解する方法を他者を説得する際に見出す。それは小学4年の頃から幾度となく襲われてきた死にたいという衝動であったり、対照的に自分の中にある冷静な部分に対してである。冷静な部分というのは自分を保つために必要なことではあるが、それが恋愛の場合に関しては時に迷惑なものになる。熱しやすく冷めやすいというわけでもなく、ただ恋に溺れ流されるという自分に嫌悪するものがいるのだ。私はこんな自分に対して「本当は誰も愛せないやつなのではないか」という不安をおぼえていた。ところが、つい最近大切な人からそっくりそのまま同じ言葉がかえってきたのである。別れたいがための言葉かと思いきやどうもそうで
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