大切な友との別れ。。。/Lily of the valley
 
ったが、色んなことを考えていた。
あったはずの、その子の未来を。
中学3年の始めに、初めて出会ったその友達は、明るく、人懐っこい性格の持ち主のように思えた。
だけど、実際は、他人の気持ちに敏感で、自分の言いたいことを言い出せない、そんな子どもだった。
人付き合いが苦手で、どのグループに属することも出来ず、いつも独りぼっちだった。
その子とボクとの共通の友達のおかげで知り合うことが出来、すぐに仲良くなれた。
でも、ある時、その子は腕を傷だらけにして、学校に現れた。
一つ一つの傷自体は、そう深いものでもなかったし、たいしたことは無かったのだが、一度に、百近い傷を作っていた。
自分で傷付
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