金魚の別れ/愛心
私たちは家に帰りました
夢月はじんべえを着たまま
布団に入りました
「おやすみ〜」
私は枕元に座ると
「今日は徹夜しようよ
一緒に話そう」
と言ってみました
夢月は起き上がると
「いいよ
紅香の願い聞いてあげる」
と言ってくれました
私はココアを持ってくると夢月に渡しました
「さんきゅ」
「いえいえ」
ごくん
空を見ると
満月が光っていました
部屋が電気をつけていないのに
明るいのは月のおかげでした
時計は午前零時半でした
夢月はココアを置くと
私に向かって言いました
「紅香」
「何?」
「こっち来いよ」
「うん」
私は夢
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