幽明の境/atsuchan69
 
て時間は存在を消しえない//

すると一層/あかく地獄が燃えさかり、
業火に焼かれる罪びとたちは口々に叫んだ。

 「意識は/ より大きな意識のなかに浮かんで
 やがて滝壷のような深淵に向って/ 堕ちて行くのだ//

 「死んだ最初だけ/永遠を見まちがうのさ//

 「この焼けるような痛みこそ/ 私自身なのだ!

そしてふたたび夜の海へ//

陸地をはなれ水平線に向かってすすむ
その暗がりを/ 滑らかな波を逆撫でるように
いつ沈むとも知れない虚空をとぶ/ 僕の魂が
闇にまぎれ狂い泣きながら、ただひたすらに
沖へ/ さらに沖へとすすむ・・・・

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