高い空は秋だった/
ぽえむ君
空がとても高かったので
秋の風が流れる方角に身を委ね
森の中
喧騒の街を忘れさせるその森は
時間が止まっていた
まるで今日のこの日のためにしか
その森は存在しないのではないかと
秋が彩る
森から街を見下ろせば
瞬間が連続する
森の奥を覗き込めば
瞬間が停止する
森の奥へ奥へと
山の上へ上へと進んでも
空はまだとても高かった
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