晴天/
狩心
晴天
温かい日差しの中
何も考えずに歩いた
その日の深夜
五感を遮断して
何も感じないように
闇の中に潜んだ
あんなにも世界は明るかったっけ
あんなにも世界は温かかったっけ
晴天
賑わう町を通り過ぎても
心は内側へと向いていた
もはや目など
飾り物にしか過ぎなかった
光で満たされた晴天の下でも
闇に潜む事はできる
雑踏の中
雑音は全て遮断される
耳をどこかに落としてしまった
晴天
気が狂いそうな晴天
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